2018年6月15日に映画公開されました、長瀬智也さんが主演する『空飛ぶタイヤ』。
池井戸潤さん原作の小説ですが、池井戸潤さんと言えば
『下町ロケット』『陸王』『半沢直樹』
など人気作品を多数原作してきた方です。
今回の作品『空飛ぶタイヤ』は、ある事件事故がモデルになっています。
細部の違う所はありますが、タイヤが外れてしまい死亡事故になってしまったことから、話は始まるわけです。
「ホープ自動車」と名前は変えてますがこれは「三菱自動車」のことではないでしょうか。
そこで『空飛ぶタイヤ』のモデルとなった事故や場所について詳しくまとめながら、
映画と照り合せていこうと思います。
空飛ぶタイヤのモデルとなった事故、場所
横浜母子3人死傷事故
2002年1月10日に
神奈川県横浜市瀬谷区下瀬谷2丁目
交差点付近の中原街道でおきた事故。
運送会社の重機が荷物を積んで、片側2車線の走行車線を大型トレーラーの左前輪
(直径約1m、幅約30cm、重量はホイールを含めて140kg近く)が外れてしまった。
タイヤは下り坂を約50メートル転がり、
ベビーカーを押して歩道を歩いていた親子3人を直撃。
母親(当時29歳)が死亡し、長男(当時4歳)と次男(当時1歳)も手足に軽傷を負った。
三菱自動車側は、『車を使っている側の整備不良が原因だ』と主張した。
神奈川県警は、事故を起こしたトレーラーを実況見分した所、
トレーラーの車両のハブが破損しタイヤやホイル、
ブレーキドラムごと脱落したと判明したのです。
その時、
三菱自動車製の大型車のハブ破損事故は、
1992年6月21日に東京都内で
冷凍車の左前輪脱落事故が確認されてから
57件発生していて、うち51件で車輪が脱落していたのです。
事故を起こした車両が前後の型や他社製よりも、薄い構造であったことがわかりました。
また、ねじ締め付け管理方法を怠り、六角ボルトの締付を強く掛けすぎてカーブや旋回時に掛かる荷重により金属疲労が生じ、ハブが破断しやすいことがわかったのです。
三菱リコール隠し事件
2000年(平成12年)7月にわかった、三菱自動車の大規模なリコール隠しがありました。
乗用車からトラック、バスまでリコール隠しをして、社会問題になりました。
2004年にもトラック・バスなどのリコール隠しがまたありました。
そこで乗用車部門も国土交通省が再調査して、2000年(平成12年)の時の調査が
不十分だったことがわかったのです。
これが日本国民からの信頼を無くしてしまい、車の販売台数がいっきに激減してしまうと同時に、当時筆頭株主であったダイムラー・クライスラーから資本提携を打ち切られたのです。
そして廃業の危機りましたが、その後三菱グループによる支援を受け、倒産の危機を脱しました。
空飛ぶタイヤのあらすじ
運送会社の「ホープ自動車」に勤める加害者(長瀬智也)の運転するトラックからタイヤが外れてしまい、大事故を起こしてしまうのです。
その時通りかかった若い母親を、
事故に巻き込んでしまい死なせてしまうのです。
自動車メーカーが事故調査をした結果、原因は『整備不良』と断定。
しかし、運送会社の「ホープ自動車」側は整備はしっかりしていたとし、再調査を求めるが自動車メーカー側はこれを一切受けてくれないのです。
しかし、実は自動車メーカー側は車両に欠陥があることを知っていて、隠していたのです。
そこから、話は進んでいきます。
と言うことで話の流れ的には、ほぼ実話同じなのです。
映画の中の作り話のようなことですが、信じられません。
本当に隠ぺいってあるんですね。
考えられません。
2000年から、三菱自動車はリコール問題を隠ぺいし続け、色々な問題が浮き彫りになってきた。
問題が出てくれば出てきた分だけ、また隠ぺいする。
それが、車を使っての殺人になってしまう。
隠ぺいが招いた事件です。
車の欠陥、リコールを隠さなければ人の命は落とさなかったかもしれません。
残念でなりません。
空飛ぶタイヤの画像見てみましょう
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